第7話:「コミュニティの誕生と、1人目の仲間」

──たった1人のために全力を注いだ日々が、今に繋がっている。
アメブロを開いたその日、
僕は「とりあえず名乗ることから始めよう」と思った。
まだ何者でもない。
肩書きも実績もない。
でも、予想の精度だけは徐々に上がってきている――そんな自負はあった。
【会長、誕生。】
プロフィール欄には、こう書いた。
「馬券的中率アップの会・かわな会長」
――今思えば、めちゃくちゃ安易だ。
でもその時の僕にとっては、“信念の宣言”だった。
「当ててなんぼ。まずは当て感を養う。」
「競馬において“自信”は、的中から生まれる。」
「的中すれば、人は立ち上がれる。」
そう。僕が一番苦しかったのは、
「自分には競馬のセンスがないかも」と思っていた頃。
でもその時に、誰かが“ちゃんと当たる予想”を届けてくれていたら…
少しだけ救われた気がする。
だから僕は、“当て感”を重視するサロンを立ち上げた。
【馬券的中率アップの会】──名前はダサい。でも、熱は本気。
コンセプトはシンプルだった。
- まずは当てること。
- 的中体験から自信を取り戻すこと。
- 精神的なバランスを保ちながら、競馬と長く付き合うこと。
「外れてばっかりで辛い」
「本当にこの馬で良かったのか?」
「いつかはプラスにしたいけど、何をどう変えたらいいかわからない」
そんな人たちの、“最初の支え”になれたらいい。
そう思って、“的中率アップ”を掲げた。
アメブロでは毎週末の重賞予想に加え、
自分なりの回顧、レース展開の妄想、
さらに「かわな式軸の選び方」みたいなちょっとしたコラムも添えていた。
毎日少しずつ、PVが伸びていくのが嬉しかった。
誰かが読んでくれている。それが、何よりのモチベーションだった。
【忘れられない人】──初めての“会員様”
ある日のこと。
アメブロのメッセージボックスに、ひとつの通知が来た。
「ブログ拝見しています。もっと詳しく予想を教えてほしいです。会費の振込先をおしえてください。」
驚いた。
そして、震えた。
「……はじめて、お金を払ってくれる人が現れた。」
当時は一度きりの料金で3,000円。
それ以上は永遠と料金は発生しないというもの。
たったそれだけかもしれない。
でも、僕にとっては人生で最も重みのある3,000円だった。
すぐに個別のメールアドレスを伝え、週末の予想はもちろん、
その週に注目していた馬やレース傾向、競馬のちょっとした楽しみ方まで、自分が知るすべてを届けた。
「的中しました!すごいです!」
「先週の推奨馬、ワイドで買って当たりました!」
「かわな会長の“当て感”ってほんとに伝わってきます!」
毎週届く報告が、僕の原動力になった。
そして何より、“責任感”が生まれた。
「この人の競馬人生を、ちょっとでも前向きにしたい。」
「そして、自分が受けたガッカリを、この人には味あわせたくない。」
【馬券的中率アップの会の本当のスタート】
僕が“予想”を通して伝えたかったのは、
「数字」や「買い目」だけじゃなかった。
- 馬を見ることの面白さ
- 展開を読むスリル
- 狙いが当たったときの快感
- そして、当たらなかったときの納得感
それを“共有できる人”がいる。
それが、自分の人生を動かし始めた気がした。
そしてこの日から、
「競馬をひとりでやる時代」は終わりを告げ、
「仲間とともに競馬を楽しむ時代」が、僕の中で始まった。
▶️【第8話へ続く】
「師匠と思っていた方からのネット攻撃」
──競馬以外での戦いが待っているなんて、あの時は思いもしなかった。